控除が受けられる借入金の範囲・控除される金額

新耐震基準に適合している事の証明方法

中古住宅を取得して住宅ローン控除、登録免許税の特例、不動産取得税の特例、相続時精算課税の特例、特定住居用財産の買い換え特例の適用を受けるための要件のなかに「新耐震基準に適合することが証明されたもの」という記述があります。この証明書(耐震基準適合証明書)は、中古住宅の売主が建築士(登録事務所に属する建築士に限る)、指定確認検査機関または登録住宅性能評価機関に依頼し、耐震診断を受けて、取得しなければなりません。

また、対象住宅が「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく住宅性能評価書において耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る評価が等急1級以上である場合は、証明書に代えることができます。

なお、築後20年超(耐火建築物は築後25年超)の住宅を取得(引き渡し)した後に買主が新耐震基準を満たすことの証明書を取得した場合には、これらの特例措置は適用されませんので、注意して下さい。

控除が受けられる借入金等の範囲

次の借入金または債務で、その年の12月31日現在の残高が控除の対象となります。

なお、これらの借入金または債務には、前述の新築住宅または中古住宅とともに取得をするその敷地の取得資金に充てるための借入金(住宅の取得に係る借入金と一体として借り入れたものに限られます。)が含まれます。

  1. 住宅取得等の資金として、銀行などの金融機関、住宅金融支援機構、地方公共団体等からの借入金で、その償還機関が10年以上の割賦償還の方法によって返済するもの
  2. 建設業者に対する住宅の取得等の工事請負代金の債務、宅地建物取引業者、都市再生機構(旧都市基盤整備公団)、地方住宅供給公社等に対する住宅の取得による支払債務で、賦払期間が10年以上の割賦払の方法によって支払うもの
  3. 都市再生機構(旧都市基盤整備公団)、地方住宅供給公社等の分譲した中古住宅の承継債務で、承継後の債務賦払期間が10年以上の割賦払いの方法によって支払うもの
  4. 給与所得者等が、その勤務先から借り入れた借入金またはその勤務先に対する住宅の取得等の代金の債務で、償還期間または賦払機関が10年以上の割賦償還または割賦払の方法によって返済し、または支払うもの

控除される期間

住宅ローン控除による控除期間の各年分の所得税から控除される金額は、居住の用に供した年に応じて、次の表のように計算されます。

項目 一般 【認定住宅の特例】
(認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅)
バリアフリー
改修促進税制
省エネ改修
促進税制
適用居住年、控除期間 平成25年~平成31年6月居住分、10年間 平成25年~平成31年6月居住分、5年間
所得要件 合計所得金額 3,000万円以下
適用期限 平成31年6月30日

控除される金額、控除率

一般住宅

居住年 借入金等の年末
残高の限度額
控除率 各年の控除
限度額
最大控除額
26年4月

31年6月
4,000万円 1.0% 40万円 400万円
2,000万円 1.0% 20万円 200万円

(注)住宅の対価又は費用の額に含まれる消費税等の税率が8%又は10%以外である場合は※の金額となる。

認定住宅の特例

居住年 借入金等の年末
残高の限度額
控除率 各年の控除
限度額
最大控除額
26年4月

31年6月
5,000万円 1.0% 50万円 500万円
3,000万円 1.0% 30万円 300万円

(注)認定住宅の対価の額に含まれる消費税等の税率が8%又は10%以外である場合は※の金額となる。

バリアフリー、省エネ改修促進税制

居住年 増改築等借入金等の
年末残高の限度額
控除率 各年の控除
限度額
最大控除額
特定増改築等限度額
26年4月

31年6月
1,000万円 1.0% 12.5万円 62.5万円
250万円 2.0% 5万円 25万円
1,000万円 1.0% 12万円 60万円
200万円 2.0% 4万円 20万円

(注1)増改築等の費用の額に含まれる消費税等の税率が8%又は10%以外である場合は※の金額となる。

(注2)「特定増改築等限度額」とは、一定のバリアフリー改修工事又は省エネ改修工事に係る工事費用から補助金等を控除した金額に相当する住宅ローン等の額をいう。